ものづくり補助金

設備投資や新規サービス開発を支援【ものづくり補助金】ご利用の流れとスケジュール

ものづくり補助金をは、中小企業等による生産性向上に資する革新的サービス開発・試作品開発・生産プロセスの改善を行うための設備投資を支援する補助金です。

ものづくり補助金申請枠ごとの補助額と補助率

ものづくり補助金の申請には、申請する枠にかかわらず以下3つの基本要件をすべて満たす3〜5年の事業計画を策定している必要があります。

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事業者全体の付加価値額[※1]を年平均成長率(CAGR)[※2] 3%以上増加 給与支給総額[※3]を年平均成長率(CAGR) 1.5%以上増加 事業場内最低賃金(事業場内で最も低い賃金)を地域別最低賃金 +30円以上の水準にする
[※1] 付加価値額とは、営業利益、人件費、減価償却費を足したもの。
[※2] 年平均成長率(CAGR)は複利計算をもとに算出。
[※3] 給与支給総額とは、全従業員(非常勤を含む)及び役員に支払った給与等(給与、賃金、賞与及び役員報酬等は含み、福利厚生費、法定福利費や退職金は除く)。

省力枠(オーダーメイド)枠

省力枠(オーダーメイド)枠とは、人手不足の解消に向けて、デジタル技術等を活用した専用設備(オーダーメイド設備)の導入等により、革新的な生産プロセス・サービス提供方法の効率化・高度化を図る取り組みに必要な設備・システム投資等を支援する補助金枠です。

従業員規模 補助上限額 補助率
5人以下 750万円(1,000万円) 1/2
小規模・再生 2/3

※補助金額1,500万円までは1/2もしくは2/3、1,500万円を超える部分は1/3
6~20人 1,500万円(2,000万円)
21~50人 3,000万円(4,000万円)
51~99人 5,000万円(6,500万円)
100人以上 8,000万円(1億円)
( )内は大幅賃上げに係る補助上限額引き上げの特例を適用した場合

そして、基本要件に加え以下3つの要件を全て満たすことが申請要件となります。

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補助事業において設備投資前と比較して労働生産性が2倍以上となる事業計画を策定すること[※1] 投資回収可能な事業計画を策定すること。[※1] 外部SIerを活用する場合、保守・メンテナンス契約を中小企業等とSIer間で締結し、SIerは必要な体制を整備すること[※1]
[※1] 3~5年の事業計画期間内において

製品・サービス高付加価値化枠

通常類型

製品・サービス高付加価値化枠(通常類型)とは、人手不足の解消に向けて、デジタル技術等を活用した専用設備(オーダーメイド設備)の導入等により、革新的な生産プロセス・サービス提供方法の効率化・高度化を図る取り組みに必要な設備・システム投資等を支援する補助金枠です。

従業員規模 補助上限額 補助率
5人以下 750万円(850万円) 1/2
小規模・再生 2/3

新型コロナ回復加速化特例 2/3
6~20人 1,000万円(1,250万円)
21人以上 1,250万円(2,250万円)
( )内は大幅賃上げに係る補助上限額引き上げの特例を適用した場合

そして、基本要件に加え以下の要件を満たすことが申請要件となります。

3~5年の事業計画期間内に、新製品・サービスの売上高の合計額が、企業全体の売上高の10%以上となる事業計画を策定すること

また、新型コロナ回復加速化特例で申請する場合は、以下の要件も満たす必要があります。

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常時使用する従業員がいること 2022年10月から2023年8月までの間で、3か月以上地域別最低賃金+50円以内で雇用している従業員が全従業員数の10%以上いること 補助事業を完了した事業年度の翌年度の3月末時点において、その時点での給与支給総額が1.5%以上増加目標を達成していること 補助事業を完了した事業年度の翌年度の3月末時点において、その時点での事業場内最低賃金が地域別最低賃金+50円以上の水準を達成していること

成長分野進出類型

製品・サービス高付加価値化枠(成長分野進出類型)とは、今後成長が見込まれる分野(DX・GX)に資する革新的な製品・サービス開発の取組みに必要な設備・システム投資等を支援します。

具体的には、顧客に新たな価値を提供することを目的に、導入した設備・システムを用いて、自社の技術力等を活かして製品・サービスを開発すること指します。単に設備・システムを導入するにとどまり、製品・サービスの開発を伴わないものは該当しません。また、業種ごとに同業の中小企業(地域性の高いものについては同一地域における同業他社)において既に相当程度普及している製品・サービスの開発は該当しません。

従業員規模 補助上限額 補助率
5人以下 1,000万円(1,100万円) 2/3
6~20人 1,500万円(1,750万円)
21人以上 2,500万円(3,500万円)
( )内は大幅賃上げに係る補助上限額引き上げの特例を適用した場合

そして、基本要件に加え以下の要件1と、2もしくは3のいずれかを満たすことが申請要件となります。

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3~5年の事業計画期間内に、新製品・サービスの売上高の合計額が、企業全体の売上高の10%以上となる事業計画を策定すること 【DX】DXに資する革新的な製品・サービスの開発[※1]であること 【GX】グリーン成長戦略「実行計画」14分野[※2]に掲げられた課題の解決に資する革新的な製品・サービスの開発であること
[※1] DXに資する革新的な製品・サービスの開発とは、例えば、AI、IoT、センサー、デジタル技術等を活用した遠隔操作や自動制御、プロセスの可視化等の機能を有する製品・サービスの開発(部品、ソフトウェア開発を含む)等をいう。
[※2] グリーン成長戦略「実行計画」14分野とは、令和3年6月18日付で策定された「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」において、「実行計画」が策定されている14分野をいいます。分野毎に「現状と課題」として記載のある「課題」の解決に資する取組であることが必要となります。14分野のうちどの分野のどの課題の解決に資する取組であるかあらかじめご確認ください。

グローバル枠

グローバル枠とは、海外事業において国内の生産性を高める取組みに必要な設備・システム投資等を支援します。以下のいずれかの海外事業を実施していることが条件です。

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海外への直接投資に関する事業[※] 海外市場開拓(輸出)に関する事業 インバウンド対応に関する事業 海外企業との共同で行う事業
[※]海外への直接投資に関する事業を行う場合であって、海外子会社又は海外支店が主たる補助事業実施主体となる場合は、日本国内の本社に対して補助対象事業の申請要件が適用されます。

また、グローバル枠は、新商品・サービスの開発改良、ブランディングや、新規販路開拓等の取組みを目的とする事業であり、事前にマーケティング調査(実現可能性調査)を実施し、その結果に基づく開発改良、ブランディング等を行うことが基本要件となります。

具体的には、以下の2つの共通要件を満たすことが申請要件となります。

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海外事業に関する実現可能性調査を実施していること 社内に海外事業の専門人材を有すること、又は海外事業に関する外部専門家と連携すること
[※]実現性調査とは、市場調査や現地規制調査、取引先の信用調査等、海外事業の実現可能性を判断するための調査をいう。

各申請枠の詳細については、ものづくり補助金ホームページをご確認ください。

ものづくり補助金を申請する流れとスケジュール

ものづくり補助金の利用を検討している人は、ものづくり補助金ホームページの「スケジュール」を確認しましょう。申請から入金までのスケジュール、各工程の締切、補助金を受け取れる時期などを把握し、計画性をもって申請の準備や事業の実施をすることが大切です。以下の流れとスケジュールを参考にしてください。

流れ 実施スケジュール(目安)
0 公募内容の確認、事業計画の策定、事前準備
1 公募申請 2週間〜3ヶ月程度
(※公募時期により異なる)
2 事務局による審査 2〜3ヶ月程度
3 交付決定
4 交付申請 1ヶ月程度
5 補助事業の実施 6ヶ月程度
6 事業実績報告 交付決定から約6ヶ月後
7 事務局による確定検査
8 補助金の請求 確定検査の終了後から約1ヶ月後
9 補助金の支払い 確定検査の終了後から約1ヶ月後
10 ・事業化状況報告
・知的財産権報告
・補助事業開始後3〜5年(毎年4月)
・補助事業終了後5年(毎年4月)
[※]第18次のスケジュールを参考にしています。各公募時期によってスケジュールは変更になる場合があります。

1)申請のための事前準備とは?

GビズIDプライムアカウントの取得

GビズIDは、1つのID・パスワードで
様々な行政サービスにログインできるサービスです。
個人事業主の方はオンラインで即時発行できますが、法人の方は発行まで2週間程度かかる場合がございます。印鑑証明書等が必要となりますので、早めのご準備をお勧めいたします。

アカウントができたら以下の書類を準備していきます。

申請に必要な書類の準備

①事業計画書

具体的取組内容、将来の展望、数値目標等について、様式自由・A4で10ページ程度で提出

②補助経費に関する誓約書

専ら補助事業計画書に記載の事業のために使用する旨の誓約書を提出

③賃金引上げ計画の誓約書

直近の最低賃金と給与支給総額を明記し、それを引き上げる旨の誓約書を提出

④決算書等

直近2年間の貸借対照表・損益計算書等

⑤従業員数の確認資料

法人の場合:法人事業概況説明書の写し
個人事業主の場合:所得税青色申告書の写し

⑥その他、該当する事業である証明書や加点に必要な資料など

2)申請の手続き

  • 申請は電子申請システムのみで受け付けます。
  • 必ず公募要領等を最後までよくお読みのうえ、補助対象者、申請要件、補助
    対象経費、その他留意点等を必ずご確認ください。
  • 本事業の申請にはGビズIDプライムアカウントの取得が必要です。ID取得に
    一定期間を要しますので、お早めにお手続き下さい

3)申請内容の審査

申請内容の審査項目は、技術面、事業化面、政策面、大幅賃上げなどが挙げられます。

技術面 事業化面
① 取組内容の革新性
② 課題や目標の明確さ
③ 課題の解決方法の優位性
④ 技術的能力
⑤ 開発内容の妥当性
⑥ 労働生産性の向上
① 事業実施体制
② 市場ニーズの有無
③ 事業化までのスケジュールの妥当性
④ 補助事業としての費用対効果
政策面 大幅賃上げ
① 地域経済への波及効果
② ニッチトップとなる潜在性
③ 事業連係性
④ イノベーション性
⑤ 事業環境の変化に対応する投資内容
(大幅賃上げ特例申請事業者のみ)
① 賃上げ計画の内容及びその根拠
② 継続性、企業の成長の見込み

また、下記の加点項目も審査対象として挙げられます。加点項目とは、公募要領に記載のある項目の基準をクリアすることにより、採択審査時に加点してもらうことのできる制度です。

項目は大きく分けると成長性加点、政策加点、災害等加点、賃上げ加点等があります。一部の加点項目についてはエビデンスとなる添付資料の提出が求められ、審査の結果、各要件に合致した場合にのみ加点される仕組みになっています。

①成長性加点 ・有効な期間の経営革新計画の承認を取得
②政策加点 ・創業・第二創業後間もない事業者
・パートナーシップ構築宣言を行っている事業者 など計9項目
③災害等加点 ・有効な期間の事業継続力強化計画の認定を取得した事業者
④賃上げ加点等 ・給与支給総額の増加、事業場内最低賃金の水準
・被用者保険の適用拡大の対象

4)補助金交付候補者決定

事務局が、申請内容や加点項目を確認し補助金交付候補者を決定します。

5)交付申請・決定

応募の際に提出された事業計画書の内容について、電子申請システムにアクセスして申請内容ファイル(Excel)のダウンロードを行い、必要があれば修正して交付申請書に貼り付け、関係書類と併せてすみやかに提出してください。

[提出時期:事業開始前、提出方法:J グランツ]


ご提出いただく添付書類に不備や不足があると交付決定(補助事業の開始)ができないことから、結果として事業実施期間が短くなりますので、十分ご注意ください。

交付申請で提出された書類を審査し、補助対象外経費等が含まれていない等問題がなければ事務局で交付決定の手続きを行います。「様式第2 補助金交付決定通知書」右上に記載された交付決定日をもって、補助事業を始めることができます。

6)補助事業実施・実績報告

補助事業の実施結果を記した「様式第6 補助事業実績報告書」にあわせて、必要書類を事務局
に提出してください。
期限までに「実績報告書」が提出されない場合は、補助金の支払いができませんので、早めに準備し、期限までに提出してください。

実績報告資料の作成手順

証拠書類の整備 経理書類の整備 機械装置費などの費目ごとに、管理№をつけて経理書類を整備。
(見積依頼書、見積書、相見積書、注文書・契約書、受注書、納品書、請求書、振込依頼書等)
金額面の整備 費目別支出明細書の作成 費目ごとの支出一覧表を作成。 
(経理書類につけた管理No.の順に記載。)
経費明細表の作成 経費明細表を作成。
(費目別支出明細書からの転記ミス、端数切り捨てなどの端数調整ミス、合計行の加算ミスなどに注意。)
内容面の整備 実績報告書の作成 補助事業の実績内容を記載。
交付申請時に作成した事業計画に対して、事業期間内に実施した取組内容、スケジュール、発生した課題、成果などを具体的に記載。)
その他の必要な書類の作成 ・取得財産等管理台帳、出納帳、通帳コピーなどの帳簿関連書類や各種写真を整備。
・補助対象とする経費に応じて、預り金元帳、納付書コピー、受払簿など、各種必要な書類を作成。

7)確定検査・補助金の請求

「実績報告書」の内容に基づき書類を検査し、機械設備等の入手・支払、補助事業の成果等を実際に確認するため、必要に応じて事務局が事業実施場所を訪問します。
補助対象となる経費は、補助事業期間中に発注から支払までを完了している経費のうち、使用実績があり、補助事業にのみ使用したものが補助対象となります。「補助金交付決定通知書」で認められた経費であっても補助事業以外に支出したものや、機械装置等で補助事業以外の用途と共用した物件は補助対象になりません。

8)事業化状況報告・知的財産権報告(補助事業年度終了後5年間)

補助事業終了後5年間、補助事業の成果の事業化状況等について、提出する義務がありますが、Gビズで中の令和元年度補正ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金に係る「事業化状況・知的財産権等報告システム」に入力し提出してください。

メタシフトの紹介写真

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メタシフトは、経営コンサルタント出身の代表が幅広い経験と知見をもとに、採択されるための補助金申請支援ではなく、貴社にとって本当に有効な事業・投資を一緒に考えます。採択されて終わりではなく、採択後や入金確認後の事業化状況報告まで、オンラインを活用して徹底サポートします。

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